クラウド上のカナダ拠点MacでOpenClawを動かすとき、クライアントからGatewayへ届ける経路は大きく二つに分かれます。開発者ノートPCからssh -Lで127.0.0.1:18789へ中継するトンネル型と、VPN/ゼロトラスト/リバースプロキシの背後で18789を直接さらす直結型です。前者はポート公開を増やさず検証が速く、後者は常駐Botや社外SaaSからの到達性が高い一方、トークンとTLS終端の設計責務が重くなります。全体の定番手順とログ対照はOpenClaw 2026をリモートMacで安定運用 — 導入スクリプトとonboard、Gateway 18789/トークン/LaunchDaemon、ログ対照表、カナダ中高配M4の7×24と重なりますが、本稿は経路選択とgateway.remote.token、PATH、launchdの実務ステップに絞ります。地域レイテンシの前提整理は2026年版リモートMacの地域選び:シンガポール/日本/韓国/香港/カナダ — 北米補完、M4構成、ストレージ、開発とテストを併読すると打ち合わせが早いです。
1. トンネルか直結か:意思決定の軸
トンネルは「リモートMacのループバックにだけGatewayを束ねる」前提が成立するとき向きです。社内IPやSSH鍵で入れるメンバー限定、一時的なPoC、ポートスキャン面の露出を抑えたいケースに合います。直結は「常時待ちのクライアントがインターネット越しに叩く」設計で、リバースプロキシで443終端し背後を18789に流すパターンが多いです。ゼロトラストやmTLSを前段に置けるなら直結側の運用コストを下げられますが、トークンのローテとWAFログの監査が必須になります。
2. SSHローカルフォワードの最小例
手元のブラウザやCLIをlocalhost経由でリモートGatewayに繋ぐ典型形です。セッションが切れるとフォワードも消えるため、長時間はautosshやServerAliveIntervalの併用を検討します。
ssh -N -L 18789:127.0.0.1:18789 [email protected]
3. 直結ゲートウェイと18789
GatewayのHTTP待受は多くの構成で18789が既定です。外向きに生で開けるより、NginxやCaddyでTLSを終端し、上流だけhttp://127.0.0.1:18789へプロキシする形が無難です。競合プロセスがポートを掴んでいるとEADDRINUSEになるので、lsof -i :18789で所有者を確認してからopenclaw gateway statusを見ます。
4. gateway.remote.tokenの置き場所
リモート接続を許可する設定では、共有シークレットや短命トークンを環境変数・設定ファイル・macOSキーチェーンのいずれかに寄せます。画面収録やチャットに貼らず、CIではシークレットストア経由で注入してください。ヘッダ名の取り違えやプロキシによるAuthorization欠落は401に見えるため、まずHTTPアクセスログとクライアント側ログを突き合わせます。
5. PATHとlaunchdの分步
GUIやlaunchdから起動すると対話シェルのPATHと異なり、openclawが見つからないことがあります。plistのProgramArgumentsはフルパスか、EnvironmentVariablesでPATHを明示します。常駐はLaunchDaemon(全ユーザー)かLaunchAgent(ログインユーザ)を選び、変更後はlaunchctl bootoutとbootstrapのペアで二重登録を避けます。手順の網羅とログ対照は先述の7×24稿を一次資料にしてください。
<key>EnvironmentVariables</key> <dict> <key>PATH</key> <string>/opt/homebrew/bin:/usr/local/bin:/usr/bin:/bin</string> </dict>
6. 排障対照(抜粋)
| 症状 | 第一候補 | 確認 |
|---|---|---|
トンネル中のみECONNREFUSED |
リモート側Gateway未起動/bind先ミス | リモートでopenclaw gateway status、127.0.0.1:18789のLISTEN |
| 直結は通るがトンネルだけ失敗 | ローカル18789競合 |
手元でlsof -i :18789、別ローカルポートに変更 |
command not found: openclaw |
launchdのPATH不足 |
plistにフルパスまたはEnvironmentVariables |
401/403 |
gateway.remote.token不一致・欠落 |
プロキシがヘッダを落としていないか、トークン期限 |
7. まとめ
検証と閉域アクセスならSSHトンネル、常時外向きサービスならTLS終端+直結が主戦場です。18789の競合、トークン運搬、launchdのPATHは現場で繰り返し踏むので、Runbookに表形式で固定しておくとカナダノードでも他リージョンでも再利用できます。